2019

Leedian『One』(Beer On The Rug)

愛媛出身の多作なプロデューサーによる、ぶっきらぼうなのか潔癖なのか分からないジャケットの作品。7曲約20分の不定形なエレクトロニカ~アンビエント。リズムやメロディーの要素は比較的薄く、シンセの自在な音色の変化で聴かせるスタイル。伸びたり縮んだ…

Saturn's Daughter『MT4M』(Beer On The Rug)

多くのレーベルを股に掛ける超活動的なJordan ChristoffとMichelle MostacciのデュオのBOTRデビュー。メロディーがほぼないストイックなループを、サウンドを加えたり変調させたりしながら繰り返し続ける催眠的なミニマルテクノ。大枠となるループ自体は変化…

Weyes Blood『Titanic Rising』(Sub Pop)

アメリカのSSWによるレーベル移籍後初となる4th。映画にもなったタイタニック号の沈没をモチーフに作られた、豪華でファンタジックなチェンバー・ポップ。かなり複雑なコード進行を軽やかに聴かせる充実のソングライティング。暖かみのある音色のストリング…

Thom Yorke『Anima』(XL Recordings)

イギリスのバンドRadioheadのフロントマンのソロ3rd。身体性と構築美を備えたダイナミックなエレクトロニック・ミュージック。『The King Of Limbs』に通じるミニマルなビートを基礎に、ミステリアスなコードで楽曲を展開していく。ゆっくり時間をかけてビル…

Moodymann『SINNER』(KDJ)

デトロイトのDJ/プロデューサーによる2018年作。黒さにあふれたソウルフルなディープ・ハウス。冒頭の「I'll Provide」が典型だが印象的なコードを巧みに使って緊張感を維持することに成功している。今まで以上に親密な空気があり、特に「Downtown」~「Deep…

Helado Negro『This Is How You Smile』(Rvng Intl.)

エクアドル移民のルーツを持つアメリカのSSWによる6th。ややトロピカルなムードのある内省的なフォーク作品。英語とスペイン語の入り混じるボーカルにはエキゾチックな味わいがあるし、マリンバやスティール・パンといった楽器が牧歌的な空気を醸し出してい…