2015
1080pからの傑作『Allegra Bin 1』に続く作品。ときおり前作で聴かれたリフやフレーズが再登場するために続きものといったイメージが微妙にある。形式的な構造がほぼない、エクスペリメンタルな、というか支離滅裂なエレクトロニカ。説明的な…という表現もな…
オークランドを拠点とするアーティストの三作目。Percival Pembrokeと同様にアンビエントとIDMに相通じる快適なサウンドが基調なのだが、そこに明確にダブ・レゲエのマナーを取り入れているのがユニークなポイント(ジャケットの緑色のスマイリーやウィード…
カナダはハミルトンのマルチメディアアーティストのBOTRデビュー。初期のJerry Paperを連想するようなひしゃげた音色のシンセと、約一小節で機敏に微妙に移り変わっていくコードが特徴で、コードに合わせてメロディーも常に展開しているため音楽的には非常に…
フリージャズ→Black Dice的なエクスペリメンタルと音楽性を変遷させてきたらしいイタリアはフィレンツェの三人組の作品。かつてディアナ神殿があったネミ湖の、宗教的な伝説や儀式にインスパイアされたコンセプト作とのことで、現代的なポップスとは無縁の神…
主催者によるレーベル3作目。特定のサウンド・スタイルだけで作品全体を作り上げていたこれまでとは異なり、今作はすべての曲で音楽性が異なっているのが特徴。曲が変わると同時に空気も変わり、新鮮さを感じると共に興味も喚起される。しかし微妙なまとまり…
『Complex Playground』が人気だったのだろうか、レーベルで初めてリミックス盤が企画され、フリーダウンロードで配布されていました。元のタイトル曲を、名前の通り音の「遊び場」として7名のアーティストがリミックス。サウンドを拝借し新しい曲を作る・曲…
今までの作品のクレジットを見た感じではpercyという人物が中心らしい?アーティストの作品。シンプルなコードの循環で聴かせる素朴な小曲集で、30分弱の時間に18曲が詰まっている。サウンドはアンビエントとIDMの中間の親密なゾーンにあり、基本的にはドロ…
「素朴なフルートの最初のアクセント」なるタイトルは音楽性にどれだけ関係があるのだろうか。サンフランシスコの学際的なアーティストによるミュージック・コンクレート作品。A面では機械的なノイズをバックに異国のラジオのようなものがうっすらと鳴らされ…
Disasteradioとしても活動するニュージーランドのLuke Rowellの作品。ひと昔前なら「古臭い」「ダサい」とされたような、機材むき出しのペラペラ?バキバキ?なサウンドが特徴のシンセポップ。本作をヴェイパーウェイヴに括ることには個人的に少し違和感があ…
NYC/LAの“スペース”ミュージックデュオの作品。70年代のプログレを彷彿とさせる10~20分の大曲を中心に据えた3曲構成。約3分の#1はアルバム全体への景気づけ。大曲のうちより馴染みやすいのは定まったリフやリズムが先導してくれる#2のほうだ。ベースのリフ…
BOTRからの2作目。全4曲でトータル20分弱のEPサイズ。濃厚なドローンはそのままに、一部で輪郭の取れないくぐもったキックを中心としたビートが導入され、ダブ~テクノ方面へ舵が切られている。とはいえ、そのビートもリズムの明瞭でない不定形のものであり…
ポートランドのシンセサイザー・マスターのBOTRリリース。変幻自在の合成音声を活かしたニューエイジ~アンビエント。当然ではあるが自然界では聴くことのない極めて人工的なサウンドで、その研ぎ澄まされた音色はガラス細工のような工芸品……を音に変換した…
レーベルSquiggle Dotも主催するアーティストTristan Whitehillの作品。冒頭からPat Methenyめいた音色のギターに驚かされるが、音楽性にも通じるところがある。言ってしまえばフュージョンバンドがゲーム音楽を演ったような音楽で、本作には小気味いいアン…
(プレスリリース翻訳) 地球を拠点とするプロデューサーJulian DuronとMichael Sherburnが、時代を超えたチルなグルーヴに彩られた巨大な12インチで1080pに着陸。Earth Boysはヴィンテージハウス、スムースジャズ、ブレイクビーツの深い靄の中でそれぞれの…
ニューヨークのDylan Scheerによる5曲入り12インチ。ベッドルームなんて知ったこっちゃないストレンジで尖った感性はここでさらに研ぎ澄まされている。A1の「Baby K Interaction」はまだスムーズな印象だが、以降のトラックからは捻りに捻った奇妙なサウンド…
(プレスリリース翻訳) オーストラリアのニューカッスルからの酔わせるようなテクノの最高峰。今年前半に驚異的な生産量を記録したプロデューサーJordon Alexanderが、Collect CallからのEPに続き4曲の新曲をリリース。 Mall Grabの幽玄さは、お馴染みのナ…
(プレスリリース翻訳) デジタルのみ。12インチ盤はRub A Dubの配給により世界中の多くのストアで発売中! Max McFerrenが1080pで3回目(本名では初めて)の登録を行い、『Sipps』12インチにて、4曲の奇妙なアシッドとファンク調の高揚感でリスクを冒しなが…
(プレスリリース翻訳) ロサンゼルスのDamon Eliza Palermoによるクラシックなアンビエントテープ。豪華で堅実なハウス/ディスコプロジェクトMagic Touchから一転、『Clouds of David』ではクリスタルな没入感に包まれ、軽いパーカッションと息を飲むよう…
(プレスリリース翻訳) カンザス出身のプロデューサーBeta Librae(別名 Bailey Hoffman)は、ヘッドフォンでニューラルレースを装着し、アシッドとダブテイストのテクノの深く生命力のある静止状態にゾーニングするデビュー作『Swope Park』を発表した。 …
(プレスリリース翻訳) ベルリンを拠点とするPhysical Therapyは、Kirk the FlirtとPeter Pressureという2人のクールな客として、1080pでのデビューのためにニュージャージーに豪華に帰ってきた。ニュージャージー州イングウッドにあるClub One WestでDJを…
(プレスリリース翻訳) Baltimore’s Co Laは、Matt Papichのクリエイティブクロークであり、連帯感と精神病が入り乱れるクラブミュージック環境を構築している。 2013年の『Moody Coup』の湿った下草から生まれた『No No』は、2014年の北東部の深い凍結の間…
(プレスリリース翻訳) NYCのプロデューサー、Trust Imageによるハイブリッドな理想と夢に満ちた雰囲気のソウルフルなローラー。中西部のルーツを感じさせるファンタジックなジャングルテープ 『Rory's World』では、イマジネーションとナイーブさがHDドラ…
(プレスリリース翻訳) ノースカロライナ州在住のJoshua Clarkによるニューエイジ/コメディーテープ。瞑想的なアンビエンス、静謐なストリングスのループ、話し言葉のサンプルをデジタル化したクリップは、超美的啓示の中に紛れ込み、ユーモアとリアルの間…
(プレスリリース翻訳) 「焼け落ちた巨大な輸送用倉庫の隣にイケアストア、ホールフーズの隣にスクワット、外に死んだ犬のいるアルチザンフラワーショップ。ゴミは風に乗り、霧笛が水面を吹き抜ける。サイレン、ポルノショップ、倉庫、刑務所、犬の吠え声、…
(プレスリリース翻訳) モントリオールのMOR研究家CFCF(aka Mike Silver)はここ数年、ポップとニューエイジの過去のラグジュアリーな音楽を明確に、やさしく修正・更新することに磨きをかけてきた。7月にDriftlessからリリースされた『Radiance & Submiss…
(プレスリリース翻訳) NYのプロデューサーでDiscwoman所属のEmma OlsonことUMFANGによるアモルファスでポリリズミックなテクノパレット。ラテンドラムパターン、DJブレイク、ミニマル・パーカッションに影響を受けている。彼女の2枚目のリリースとなる『Ok…
架空のデジタルな熱帯雨林を練り歩いているかのような音楽作品だ。作品の一大テーマはずばりエキゾチシズムで、それはさまざまな動物の鳴き声(とそれを模したサウンド)と民族的な音色・メロディーによって表現される。ぎこちないCGのアートワークも含めて…
モントリオールのDaniel Rinconによる姿を掴ませないテクノ。はじめの3曲は親密でホワイトイメージなアンビエントテクノですんなりと入ってくるのだが、4曲目のゆらゆら揺れる瞑想的なトラックを過ぎると途端にアシッドで攻撃的になる。#7「Worms」ともなる…
Bobby Drainoの新しい名義での新作。名に「Smoke」と付くことからわかるようにぼやけたサウンドが特徴のテクノ。「Black Forest」や「Dengue(デング熱)」といった曲名や、また後者の曲では実際に鳥の鳴き声がサンプリングされていたりと、自然を連想させる…
(プレスリリース翻訳) SETHは、2012年にNYCのJames KがGobbyと始めたプロジェクト。SETHは気まぐれだ。SETHは半分自意識過剰で、2倍悪魔的。SETHは異次元で活動し、全く必要ないときに不安定なロープの橋をいくつもかけてくる。価値あるもののために時間を…