2014
兵庫県のアンビエント作家で、Tobira Records(レーベル/レコードショップ)のオーナーでもある依藤貴大の、情報*1によれば51作目(!)となるアルバム。引き続きのドローンアンビエント作品だが、こちらはGASを彷彿とさせるような、気が遠くなるほどに分厚…
スウェーデンのアンビエント作家Henrik Stelzerによる作品。南の島的なジャケットに『Relaxing~』なんて直球なタイトルで、内容も各面にちょうど10分のトラック1曲ずつのみというストレートなスタイル。音楽性はアナログな質感の暖かいドローンアンビエント…
2年のインターバルを挟んでのレーベル二作目。メインの楽器(ギター)もゴーストリーな音響も変わらないが、作曲のスタイルには変化があり、ジューク/フットワークに通じる痙攣するようなリズムやヴェイパーウェイヴ的なループ遣いが失われている。というか…
オランダのKoen van Bommelの、地元のヘルスケア企業から拝借したDe Tuinenという名義での作品。ファウンドサウンドを取り入れた抽象的なアンビエント。全体に一貫するのはとりとめのなさ・漂流する感覚であり、そのサウンドはインダストリアルからダブテク…
United WatersやUtereyeといったユニットでMouthusとの関わりが深いブルックリンのPatrick Coleによる作品。奇妙な音やノイズがとつとつと鳴らされるわかりやすくエクスペリメンタルな作風。音の組み合わせである「曲」というよりは音そのもののおもしろさで…
レーベルMoss Archiveを主宰するシンセ奏者のBastian Voidと、ローファイ志向のSSWという側面もあるRyan Kayhartのデュオによる実験的なシンセ音楽。特筆すべきはその構成力で、おかげで長尺かつエクスペリメンタルな音像でありながらもポップに聴けてしまう…
自身のレーベルPsalmus Diuersae(日本の実験的なシーンとも繋がりがある)を運営しつつ、/fなど多数の名義で作品を大量に発表するアーティストのBOTRからのリリース作。おぼろげなビートが入ってややヒップホップっぽくなる場面もあるが、基本的にはグリッ…
深海を思わせるジャケットとなにかが重く轟く圧迫的なオープニングが印象的な一作。全ての曲がシームレスに繋がっているミニマルテクノ作品で、例えば『fabric 36』のようなオリジナル曲のみで構成されたミックス作品のように楽しめる。馴染みのいいメロディ…
(プレスリリース翻訳) ブリティッシュコロンビア州バンクーバーを拠点とするラッパーYoung Braisedの1080p第2弾『Northern Reflections』は、太平洋岸北西部にインスパイアされた36分間のヒップホップ作品で、西海岸のコラボレーターKarmellozとa i r s p …
(プレスリリース翻訳) Moon Bの最新作で1080pのデビュー作「Lifeworld」では、荒く刻まれた亜大陸の映画の聴覚上のモチーフがその他のゆるみと対になっている。PPUのリリースからしばらく間を置いて、Wes Grayが彼の独特な埃っぽいグルーヴィーなサンプル…
ニュージーランドのThomas Richardsによるフレッシュなシカゴハウス。解像度の低いジャケットイメージや変調されたボーカルサンプルからはヴェイパーウェイヴのようなイメージも沸くが、それ以外のサウンドや曲調、やや早めのテンポからはワイルドなストリー…
(プレスリリース翻訳) Magic FadesことMike GrabarekとJeremy Scottによる柔らかくテクニカルな動きは、崩壊後のインターネットと、フューチャーベース/クラブ、トップ40ポップ、ドリルの間の不定形の領域をナビゲートし、R&Bへの合成的で腹話術的なアプロ…
(プレスリリース翻訳) ロサンゼルスを拠点とするプロデューサーAngel 1の最新のユニークな可塑性の爆発は、クラシックなアンビエント・エレクトロニカと広々としたフューチャー・クラブの理想との中間点を探求している。1080pからのデビュー作『Allegra Bi…
(プレスリリース翻訳) 「自分が知っていることを書くけれども、それは他人には面白いものでなければならない。だから、本当に素晴らしい作品にしたい。実話小説か、お姉さんの日記を読むような。」- Dan Bodan Dan Bodanのニューアルバム『Soft』は、ミレ…
(プレスリリース翻訳) トリノ在住のプロデューサー、OOBEことYari Malaspinaは、昨年Opal Tapesからリリースされたカセット『SFTCR』に続き、より明確に定義され、ユニークにデジタル化されたアンビエント・エレクトロニカへのアプローチを推し進めている。…
(プレスリリース翻訳) LANDRの協力によるスペシャルリマスター版! "ポピュラー音楽に対する(Brian Enoの)最大の貢献を選ぶとしたら、ミュージシャンは何をしているのかわからないときに最高の仕事をするという考えだろう。" - Sasha Frere-Jones、Brian…
ニューヨークのDylan Scheerによるレフトフィールドなテクノ。作中でGobbyと共演していることから察せられるように、サウンドや曲展開にはジャンクでワイルドなところがある。#5「I Came to Win」では中盤から徐々にテンションを上げていき、やがて遠くから…
(プレスリリース翻訳) 22歳のオタワ出身のプロデューサー、RiohvことBraden Thompsonは、1080pのマントラに完璧に合致する、薄汚れたアシッドハウスと色彩豊かなハイブリッドテクノの極度にぼやけた交差点に行き着く。 ここ数ヶ月で最も明晰で豊かなサウン…
(プレスリリース翻訳) モントリオールのSami Blanco(以前に1080からリリースしたAT/NUの片割れ)は、『Daydream Drawings』で、最も古典的なリズミックアンビエントの理想を掘り起こした。現在イエローナイフの辺境に住んでいるTemple Volantは、Electrib…
(プレスリリース翻訳) ニュージーランド出身(現在はメルボルン在住)のMark Wundercastleによる閉所「歓喜」症テクノ。00年代初頭の未来派のヴァイブに彩られた、博識で非常にヘヴィなトラック7曲が収録されている。テック・パラノイアはテクノのダークな…
浮遊感のあるディスコ調のトラックに物憂げな女性ボーカルが乗る。トラックはかなりスカスカでサウンドもチープ、雰囲気は退廃的で、全体的にItalians Do It Betterを想起させるような作品だ。謎なのはミックスあるいはマスタリングで、いまいちどの音に注目…
(プレスリリース翻訳) クラブとアンチ・クラブという仮説の狭間で、フリークアウトしたスイートスポットの最も重要な居住者の一人による、メロディックでふざけたテクノの相互作用が、特にまとまりのある形で表現された作品だ。Gobbyの、あらゆるものを奇…
あまりに音楽性が謎のためなにを書いたらいいかわからん……ということで、実はここの文章は(薄い本の)一番最後に書いています。楽曲がなにを志向しているのかがわからない。踊らせるわけでも盛り上げるわけでもチルするわけでもない。ただ一定のリズムに乗…
(プレスリリース翻訳) ミドルズブラからニューヨークへ、1080pの最初の契約者であるPerfume AdvertとM/Mのメールのやりとり。それぞれのフォギー/ブロークンダウン・ハウスをブレンドしたディープグルーヴは非常にヘビーでハイブリッドな体験だ。 なぜか非…
(プレスリリース翻訳) エドモントン出身のDylan Khotin-Footeによる明るく繊細なデイドリームハウス。Khotin名義での1080pデビュー作は、ベッドルームに近いゾーンとクラブ向けのグルーヴの中間に位置している。 2年前に初めてハウスとテクノの実験に着手…
レーベルの5作目をBobby Drainoと共に手掛けたSophie Sweetlandの新名義でのアルバム。シンプルで基本に忠実なハウスで、曲者揃いだったこれまでのリリースを顧みると逆に意表を突かれるような感じがある。ちょうど真上のAuscultationの作品のように、こちら…
(プレスリリース翻訳) Joel Shanahanの空を滑るアトモスフェリックシンセの実験は、彼のGolden Donnaプロジェクトの崩壊した豪華さと共に、ここ数年いくつかの異なるフォームを経て変化してきた。ウィスコンシン州マディソンからのメロディーとグルーヴの…
(プレスリリース翻訳) バンクーバー在住のLNRDCROYによる、軽快なコズミック・エレクトロニカのカセットが久々に登場した。この1時間に及ぶ、透き通った記憶に残るトラック群は、ブリティッシュ・コロンビア州が春へと移り変わる、これ以上ないタイミング…
(プレスリリース翻訳) ミネアポリスの3人組、Beat Detectivesは、100% Silk、Night People、Moon Glyphといったレーベルからリリースされた数本のテープを通じて捩じれていった。その結果、"疑わしい内容"という理由で一旦は閉鎖されたものの、1080pの名簿…
(プレスリリース翻訳) Max McFerrenは、元気いっぱいにはしゃぐテクノで、ブルックリンやチャイナタウンのロフトやクラブで特に遅い時間帯の定番となっているが、今回は簡素だがぜいたくな質感のMCFERRDOGプロジェクトの初お目見えとなった。ひねくれた楽…