Various Artists『Wind Rose 神龍雀舞』(Beer On The Rug)

レーベル初?のコンピレーション。比較的最近BOTRからリリースしたアーティストと新規のアーティストが半々ずつの計15曲。曖昧なエレクトロニカニューエイジブレイクビーツが主体で別段ヴェイパーウェイヴは出てこない。「神​龍​雀​舞」という中華?日本?なタイトルらしく、ときおりエキゾチックなサウンドやフィーリングが表れる(#4、 #7、#14あたりが顕著)。なので……作品のイメージとしては、「サイバー空間に再現されたアジアの街並みを散歩するときのBGM」という感じです(なんだそれ)。エレクトリックな音の質感は全体で共通していて、その上で多様なスタイルの楽曲が現れるので、エレクトリックな音が好きな聴き手には広くおすすめできる。全体のクオリティは高い。 #11のRhucleによるドローンアンビエントで流れを一度リセットしてからは終わりのシークエンスに入る。#13のTelemachusの過剰にクサいノリ(誉め言葉)は扱いに困っただろうが、作品全体のエンディングの一部としてはよく嵌まっている。全体に流れがよく練られた良質なコンピレーションだと思います。最初と最後の曲のチョイスは機能性の観点からかなり優れていると感じる。