Solange『A Seat at the Table』(Columbia)

 アメリカのSSWによる8年ぶり3rd。内省的なアンビエントR&B。広く空間・音のすき間を意識して作られたサウンドは洗練されており、最低限の音でファンクネスやアンビエンスが表現されている。アルバムはインタールードを挟みつつ滑らかに流れていく。「F.U.B.U.」~「Borderline (An Ode to Self Care)」の流れには何度感動させられたことか。自然体なのか敢えて抑制的になっているのか判断つかないが、全体が落ち着いたトーンで統一されており、それゆえにむしろエモく聴こえるという部分がある。10年代屈指の美しい作品。