Actress『R.I.P.』(Honest Jon's)

 まるで悪酔いしたかのような、抽象的で不安定なダンス・ミュージックを展開していた2010年作『Splazsh』に続く3枚目のアルバムは、掴めなさはそのままに、よりアンビエントに寄った内容になった。特定のジャンルにとらわれない、「Actressの音楽」としか呼べないような作品で、その掴めなさからはDean Bluntの名前なんかも浮かんでくる。「Jardin」「N.E.W.」など、ビートレスなアンビエント・トラックはどれも出色の出来。