Move D & Benjamin Brunn『Songs from the Beehive』(Smallville)

ドイツのプロデューサー二人のタッグによる2作目。ダブテクノとアンビエントの中間を突くディープなハウス。Resident Advisorが「Arthropod-house(節足動物ハウス)」と形容したのも頷ける、まるで生きているかのように緩く変化し続けるトラックが特徴で、それは本作が即興演奏をベースにしていることに由来している。ライブ的な有機性と偶発性に満ちたプレイは聴き手の注意を引き続け、やがてどことも知れないディープな領域へと導いていく。豊かな経験が生んだ、ユニークな体験型音楽の傑作。