Riohv『Moondance』(1080p)

(プレスリリース翻訳)


 22歳のオタワ出身のプロデューサー、RiohvことBraden Thompsonは、1080pのマントラに完璧に合致する、薄汚れたアシッドハウスと色彩豊かなハイブリッドテクノの極度にぼやけた交差点に行き着く。
 ここ数ヶ月で最も明晰で豊かなサウンドクラウドでの遭遇の1つである彼のデビュー作『Moondance』は、長く、風通しの良いパッドと、朦朧とした静謐なハイブリッドエレクトロニックムードを提供し、それはかすかに機能不全な自家製のローファイとダンスフロア向けの初期アシッドの反射の間をたゆたっている。
 『Moondance』は、腰を据えて聴きたい作品だ。本作の大部分を支える、安定しつつもファジーな4分の4拍子と、ゆったりとした細切れのシンセメロディーが、ベッドルームベースのトラックを宇宙やアフターアワーに送り出してくれる。
 最近1080pに加入したKhotinやD. Tiffany(そしてインターネットの友人たち)と多くの白昼夢のような類似性を持ち、併せてクラシックなダンスミュージックモードと実験的なポップやドローンを組み合わせるという点で同様の理想も持ち、またその過程でジャンルを容易に飛び越えている。
 アルバムのクローズである「Untitled (Outro)」まで、Riohvのミッション・ステートメントは完全には語られていない。;テープに録音された花火を背景に、多幸感溢れるヨロヨロのシンセサイザーが、『Moondance』の全体に見られるような不鮮明な誠実さをもって彷徨い歩くのである。


リファレンスにKhotinやD. Tiffanyの名前が挙げられることにも頷ける、暖かく柔らかなハウス。1曲目の「Just Relax (Downtown Mix)」が流れ出せば、たちまちにだれもがアフターアワーの開放的な気分になるだろう(曲名がストレートに音楽性を表している)。角の取れた丸いサウンドと安定的なビートにより、例えばDialやSmallvilleといったレーベルの作品とも共振するような内容である。クラブとベッドルームの両方を完全にカバーする音楽性は広い層に支持されるだろう。