Temple Volant『Daydream Drawings』(1080p)

(プレスリリース翻訳)


 モントリオールのSami Blanco(以前に1080からリリースしたAT/NUの片割れ)は、『Daydream Drawings』で、最も古典的なリズミックアンビエントの理想を掘り起こした。現在イエローナイフの辺境に住んでいるTemple Volantは、Electribeサンプラーとフィールドレコーディングのコラージュ、アンビエントドローン、ノイジーでリズミカルなテクスチャーとローファイなbath folkでこの60分のカセットを作った。
 Temple Volantは、ファジーで親しみやすいエクスペリメンタルな音響にヘビーなバイブが寄り添う、魂の乗り物である人体へのこの上なく色鮮やかな祝福である。『Daydream Drawings』は特定の方向性を持たずに、広がっていく創造の庭について瞑想している。昨年の冬にモントリオールの冷たい洞窟で録音された。
 Sami Blancoはモントリオール出身のマルチアーティストで、現在はソウルメイトのAshley Dawと共にイエローナイフに住んでいる。Temple Volantはソロ名義で、Nacomi、Nava Luvu、AT/NU、Mi Casa Tu Casaなどの集団プロジェクトの一員でもある。


ややインダストリアルな質感のあるエクスペリメンタルなアンビエント。明確な曲調やムードといったものはなく、ただ無機質なサウンドが執拗にループされる。コンセプトとして近いのはおそらくAphex Twin『Selected Ambient Works II』で、あれが工業化されたようなイメージの作品だ。もしくはVladislav Delay『Multila』からテクノ成分を濾過したような。メロディーはほぼなく、一般的なポップスと同じような楽しみ方はできないだろう。人の意識が介在しないような、非常にニッチな領域を攻めた作品だ。(プレスリリースにbath folkという言葉が出てきますが何を指しているのかわかりませんでした)