Elka『Chants』(1080p)

(プレスリリース翻訳)


 バンクーバーのプロデューサー、Elka aka Elan Benaroch(あるいは""ESB"")による内向的なハウスのフルレングスカセットで、遥か彼方のヴァイブと神秘的なタッチのシーケンスが、この名義でのデビューアルバム『Chants』に収録されている。
 ポリフォニックス、不機嫌なビートボックス、テープエコー、レリックラックマウントとアナログテープを使って、ドラムマシンのリズムとエモーショナルな雰囲気を組み合わせ、クラシックハウスの構造、デトロイト、メロディックテクノの合図から、ふらふらとした平穏を見出している。
 アクアティックなパッドと調和的なレイヤリングの下には、『Chants』への明白な切なさと希望に満ちた色があり、特に旅と動きの感覚に焦点を当てている。East Hastingsにある彼のスタジオで昨年録音されたもので、地下にある孤立したアルコーブでは、時代遅れの電子機器がその役割を果たし続け、このパッケージに意図しないノスタルジアを与えている。


幻想的なコードが揺らぐ機能的なテクノ~ディープハウス。音の質感はやや内向的……というか柔らかめではあるが、曲構造はベーシックなクラブミュージックのそれであり、現場でミックスされた形で触れるのが一番自然なように感じる。機敏に動くベースラインが象徴的だがわりと忙しない音楽で、しかし同時にスッキリとした印象もあり、それにはクリーンな音色が関係しているのかもしれない。なんというかハキハキとした音楽で、もしかしたらオフィスやニュース番組の背景にもフィットするように思う。