バンクーバーのScott GaileyとYu Suのデュオによる浮遊感のあるテクノ~アンビエント。楽曲の構造に影響するほどの大胆なツマミ操作もといエフェクト処理があり(#3#4あたりではAndy Stottの名前も浮かぶ)、そういう意味で一線を越えて実験的ではあるのだが、メロディー・コード的な誘導が常にあるために聴き心地はかなりポップだ。中盤でビートレスな曇った領域に突入し、最終曲#8「Soft Opening」で再び活気を取り戻していくというアルバム全体の構成もハマっている。これがデビュー作とは思えないクオリティだ。