Matthew Herbert『Bodily Functions』(IK7)

イギリスのアーティストの3作目のアルバム。“PCCOM”という、主にサンプリングについて扱ったマニフェストに基づいて製作されたジャジーで上品なディープハウス。“身体機能”というタイトルの通り、人体をソースとしたサウンドを素材としており、実際にそこかしこでファニーな音を聴くことができる。多くの曲でメランコリックなボーカルをフィーチャーしており、おしゃれなポップスとしても楽しめる。サウンドのユニークさと楽曲の洗練を両立させた異様に高品質な作品。彼にとっては制約も新たな創造の糧になるのだろう。