The Rapture『Echoes』(Vertigo/DFA)

ニューヨークのバンドのデビューアルバム。ポストパンクのサウンドとダンスミュージックを接続した衝動的なロック。硬質なビートの上で刃物のように鋭いギターと鈍く光るベースが火花を散らす。DFAの担当するプロダクションはバンドのサウンドをよりフィジカルで暴力的で、そしてよりダンサブルなものにしている。多くの曲はシームレスに繋がれており、アルバムはミックス音源のように滑らかに流れていく。00年代を象徴する一曲である「House of Jealous Lovers」を含むアルバム中盤の高揚感は凄まじいものがある。