Erlend Øye『DJ Kicks』(IK7)

Kings of Convenienceのメンバーとしても知られるノルウェーのアーティストによるDJミックス作品。本作をユニークなものにしているのは彼の特異なミックススタイルで、序盤のCorneliusPhoenixの繋ぎがわかりやすいが、なんと彼は楽曲の糊付けに自身の歌声を用いているのだ。マイクを握ったErlendを写したジャケットが象徴的な本作はパーソナルなカラオケ大会のような趣がある。全ての移り変わりがスムーズというわけではないが、全編に渡ってメロディアスであり、そしてなにより楽しく親しみやすい作品である。