Bill Callahan『Sometimes I Wish We Were An Eagle』(Drag City)

アメリカのSSWの、本人名義での二作目。暖かく穏やかなフォークロック。本作の特徴はアルバム全体を覆う、柔らかいホーン・ストリングスのアレンジで、作品にこれまでにない親密さを加えている。Smog名義の作品と同様、時おりダークな曲が顔を出すのだが、今回は優し気なサウンドがその暗さを中和しており、よりアルバム単位で聴き通しやすくなっている。#4「Rococo Zephyr」から始まる中盤の穏やかな流れも良いし、“It's time to put God away”と10分近くも歌い続ける最終曲「Faith/Void」の壮大さもすばらしい。