J. Albert『Strictly J』(1080p)

(プレスリリース翻訳)


 NYCの多作なプロデューサー、J AlbertことJio Albertの4つの新しいルーズで美しい都会的なハウスグルーヴのマントラはいつも通りシンプルであること、そしてもちろん「Strictly J」であることだ。
 DJ Osom名義でSoundcloudからリリースしているグライムビートに加え、Jioは最近のBlack Opalからのリリースで朦朧としたジャングルを探求し、また自身のレーベルExotic Dance Recordsからのリリースを12インチで再発する。
 『Strictly J』は、SohoのHot Musicの雰囲気が漂うゾーンに、クラシックハウスを無骨にアレンジしたものだ。忙しいパーカッション、狂ったダウンタウンビート、ストップ&スタート、散り散りのブレイク、そして奇妙にさわやかなメロディーが特徴なこれらのトラックは夏のためのゆったりとしたいかしたダウンである。
 興味深いことに、私は去年の夏、クイーンズ区リッジウッドにあるJioの部屋を間借りしており、私が技術サポートの仕事をしている間、彼がこれらのトラックを制作している隣に座っていたのである。彼は当時、Buddy RichやBill Evans、Jeremy Steigをたくさん聴いていた。


4トラック平均約7分と少し長尺だが、どのトラックも一捻りある興味深い展開を見せる。特にA1「Pangs」は中盤以降、意図的なリズムの崩壊などを交え一際スリリングに展開する。楽曲の展開はもちろん、パーカッションの音色やリズムの組み方などに独自の要素……というか強いDIY感があり、それが作品を際立たせている。ややストレンジな印象はあるがその手作り感には非常に好感が持てるし、それこそがやがてアーティストの個性となっていくのだろう。