オークランドを拠点とするアーティストの三作目。Percival Pembrokeと同様にアンビエントとIDMに相通じる快適なサウンドが基調なのだが、そこに明確にダブ・レゲエのマナーを取り入れているのがユニークなポイント(ジャケットの緑色のスマイリーやウィードはまあそういうことだろう)。過剰なエフェクト処理とルーツ感のあるリズム隊が音楽の浮遊感と酩酊するような感覚を強めている。一曲選ぶなら#3「Delphic Grease」で、主役不在のプロダクションで掴み所のないまさに夢のようなサウンドを作り上げている。