Jay Reatard『Blood Visions』(In The Red)

複数のバンドで多数の作品を残したアメリカのアーティストの1stソロ。速く、鋭く、やかましいエクストリームなガレージロック。ほどんどの曲は1~2分の長さでアルバムのトータルタイムは30分を切る。演奏は聴き手の尻を蹴り飛ばすような勢いに満ちており、音楽的な、そして物理的にも気付け薬として機能する。2010年に惜しくも亡くなるが、自由時間のほとんどを製作に費やす創造的なスタイルはTy Segallなどに引き継がれ、またその死はDeerhunterに「He Would Have Laughed」という名曲を作らせることになる。