Alan Palomoを中心とするアメリカのバンドのデビュー作。ローファイに加工されたサウンドが特徴の、サイケデリックなエレポップ。アルバム冒頭を飾る「Deadbeat Summer」や「Terminally Chill」で聴ける調子っぱずれなシンセはJerry Paperなんかを彷彿とさせる。サウンド全体を覆うダメージ加工はリバーブよりも強力に作用し、ドリーミーでノスタルジックな空気を醸している。今作で提示されたローファイな質感のシンセポップは「チルウェイブ」という名前でフォーマット化し、瞬く間に世界に広がっていくこととなる。